錦糸町かるがも皮膚科　本田です。さまざまある皮膚疾患について、ブログでもお伝えしていこうと思います。

乳児湿疹とは

1歳あるいは1歳半までの時期を乳児期と言います。この頃は様々な湿疹が起きやすいことから、総称して乳児湿疹と呼ばれます。

特に生後3ヵ月くらいまでは皮脂の分泌が過剰になっています。さらに毛穴が未発達のため詰まりやすく、たくさん分泌された皮脂が毛穴に詰まります。これにより主に頭やおでこなど皮脂腺が多いとされる部位に黄色っぽいかさぶたや赤みがみられることがあります。これを乳児脂漏性皮膚炎と言います。

乳児脂漏性皮膚炎の治療

乳児脂漏性皮膚炎は一過性のものなので、正しくスキンケアをすれば、それだけで改善することがあります。

スキンケアとしては過剰になっている皮脂を洗い流し、皮膚を清潔にすることが大切です。皮脂はシャワーのみでなく、ベビーソープを用いて落とします。

治療は保湿剤を中心に使用していきますが、炎症が強い場合はステロイド外用薬を使用することもあります。

皮脂を好む常在菌「マラセチア」という真菌の繁殖も影響すると言われており、真菌の繁殖が考えられる場合には抗真菌薬を使用する場合もあります。

乳児湿疹の発症時期は離乳食の開始時期とも重なり、お母さんを悩ませる一つになります。スキンケアも含めてご相談ください。